別冊氷国 vol.9 『お別れの日 最終回』 |
では最終回でふ。今年中には書き終えなければ・・・。 できればラストシーンはmumのgreen grass of tunnel(アルバム:Finally we are no one)もしくは、 The Islands Children's Children(アルバム:summer make good)を聴きながら読んで頂ければと・・・やっぱいいや。 ********【9日目 *レイキャビクからお別れの挨拶* 】******** 次の日の朝、空港近くののNjarovikのホステルへ移動する為、 Reykjavikとは今日でお別れ。 そんな名残惜しさに胸が苦しくなって乳首がとれそうになるが、 乳首を振り払って街へと繰り出し最後の市内探索&もみあげ探し。 いつも通りのハイテンションで街にあるものをいじり倒す。 ㊧Reykjavik市内に点々とある像。どれも物悲しげ。 ㊥「大相撲」と書かれ、武蔵丸のアップの写真がプリントされているバック。もみあげに無駄に買おうかとおもったが4000円。試着だけさせてもらう。 ㊨Reykjavikで一番上手いといわれているホットドックスタンド。あぁ腹減って来た。 ********<おでと店員の会話>************************** (何かを買っった後帰り際に) おで 「Takk!!!」 店員 「Oh!・・・(ニヤッ) Takk!!!」(アイスランド語使ったなおまえ! みたいな感じでニヤついて) おで 「Oh!!(アセって) Thank you! Thank you!」 だめじゃん。 ****************************************************** 街のいろんなお店をこれでもかというぐらい回った後、SIRUKSの前を「もう一度週末があったらいいのに・・・」と後ろ髪を引かれる思いで通り過ぎ、6日目に食べたレストランでラムを頬張る。 次の日の移動の事を思い早めにバスでホステルへ。 バスから降りた時ふと中心街の方に目を向けると・・・ ・・・アリヤトウ。レイキャビク。 そんな呟きも一緒にトランクに詰め込み、早々と床につくのでした。 ********【10日目 * mumと灯台とお空 * 】******** Reykjavikのホステルを金を払わずタダ泊まりができたと思い込みテンションを上げ(実は2日目の時点で既にトメのカードに二人分全額請求されていた。だから、トメのカードも途中から使えなくなってたのね。)、Njarovikのホステルへ移動する。 mumのアルバムsummer make goodは アイスランド最北端にある灯台GaltarvitiとGarðskagiにあるGarðskagavitiで録音・編集され、その一曲目では灯台に吹き付ける風の音サンプリングがされていて、mum曰く灯台に古くから住む幽霊の声もサンプリングされているそうな。 →の写真はこのブログのトップ画像でもありmumの公式ページやCDの解説などに載っているその灯台の写真。現地に行く前のアイスランドのイメージはこの風景。 今日の目的地はココォォォォォォォォ!!!!! この灯台の写真だけを頼り(日本のICELANDAIR行って調べて貰ったけど地図に載ってなかった)に現地のガイドブックや地図に照らし合わせてなんとか手に入れた情報を元に、ホステルに着いた後ご機嫌(Reykjavikでタダ泊まり出来たと思ってるから)でバス停へと向かう。もちろん郊外でGarðskagiの灯台方面(Garður)行きのバスが1日2本くらいしかないので危機感も添えて。 相変わらず風は強くて寒いフォス。でもオデ達は既にアイスランヂックななので前回の失敗を省みず問答無用でバス停前でアイスを頬張る。↓あまりにも醜い表情の為、自主規制。 近くのたまり場みたいなところから出てくる小学生達に 「あいつら寒いなか何アイス食ってんの?」ばりの目で見られ、アイスランヂックは寒い中でアイスを食うという噂に少し不安を覚えるが、 そんな小学生達にトメは「ほらぁ、東洋人だぞぉ、見れるとき見とけぇ」などとほざく・・・。 ほほえましい。風は強いが太陽は出ている。 ほほえま・・・・ って40分近く待ってるけどバスがこないじゃないNooo!!! さすがに寒い。 灯台とは逆方面のReykjavik行きのバスが来たので運ちゃんに聞いてみると、 「灯台方面のバスは、ココジャナイヨ。アッチもうちょっと行った所ダヨ。」 ・・・・やってもうた。アイスランド最終日にしてこのミス。 バスは1日2本。次のバスは夕方。行ったら帰って来れない。 ホステルの人に相談してみると、なんと郊外にはローカルバスってシステムがあってタダで乗れるバスがそこら辺をグルグル回っているとの事。 さすが福祉国家。 ローカルバスでがんばればGarður(灯台近くの街)まで乗せていってもらえるから、そっから歩けば余裕!とホステルの人は言う。一安心ね。 ローカルバスに学校帰りの小学生と一緒に乗り合わせ、じろじろ見られるが無事Garðurに到着。と思いきや運ちゃんががんばらなかったらしく手前のKeflavikに到着。 Keflavikのバス停留所の人に聞いてみると、 「この建物の裏側の道を歩いていけばいけない事もないよ。Garðurまで7km、そっから灯台まで3kmで、計10kmぐらいあるけどね。」 ・・・この寒さの中、車が全く通らなく人通りもない道を10kmか。 まぁ最後だから歩いてもいいかなという想いと共に、バックの中から危機感が顔を出す。 んんんん、歩くか!と決意を固めテンションを上げて見るが、建物の裏側には道が3本くらいあってどれかわかんないじゃんんか。 気付くと太陽も隠れどんより曇り空。あぁ嫌な予感。。。。 と、その時偶然警備会社のおいちゃん二人の乗る車が通りかかる。 とりあえず道を聞こう。 オデ&トメ 「Garðurってこの道歩いて行けば着くん?」 おいちゃん達 「そうね。あの道ね。でも遠いよ。」 オデ&トメ 「あぁあの道ね。ありがとさん。」 おいちゃん達 「でも遠いよ。」 オデ&トメ 「余裕!」 おいちゃん車を背に歩きだす。 しばらく歩くと背後で行ったはずのおいちゃん車のクラクションが。 おいちゃん達 「Garðurで用事があるからGarðskagiまで乗っけたるで。」 オデ&トメ 「・・・愛してる。」 絶対Garðurに用事なんてないのにやさしいのね。 一本道を予想以上にひたすら車で進むと、雨もぱらついてくる。 改めておいちゃん達のやさしさに感謝し、灯台で叩き降ろされる。 ***************************************************************** 目の前には、現地に行く前にアイスランドに対して抱いてた風景が広がる。 雨風なんて関係ない。 飛び跳ねる。 途中行くのをあきらめそうになったけど、よかった。 ←↑アドレナリンが分泌されている例。 曇り空からの色味のない光なか、観測所の赤が浮き出るように強調される。 ←フルカラーで撮ったはずなのに、曇りすぎて彩度がほぼゼロに。 不思議。 レイキャビクの海はまったく潮の香りがしなくて、目隠しされても海の近くにいることに気付かなそうだったけど、ここの海はメチャ臭い。 打ち上げられた海草のお化けが海岸を覆い、ありえない臭いを発ししていて「クセェクセェ」と連発していた思い出が。 雨に塗れた体は、いつも以上の強風に晒され、体感温度-40度。 指がちぎれるかと思ったので、この灯台の脇にある船のミュージアム内に入って250Iskのコーヒーブレイク。 これでもかというくらい暖かいコーヒーをおかわりして、危機感と一緒に持ってきたビスケットやらなんやらお菓子を食べてしばし休憩。 ↑雨も収まってきたところで、テラスにある望遠鏡でお鳥ウォッチング。 最終日はこんな曇り空かと思っていた矢先。 ん? あれ? おや?お空の様子がおかしいぞ。 まさか・・・ 一瞬で晴れた。 アイスランドの天気は変わりやすくて、『今の天気が嫌なら15分待っていなさい。』っていう言葉があるとは聞いていたけど、まさかこんな一瞬とは。 ↑しっかり晴れたバージョンも撮って、もはや単なるミーハー。 *************************************************************** コーヒーと太陽のおかげで体も温まり、漲った元気で充分に堪能したところでGarðskagiにお別れを。 帰りは近くの街Garðurまで歩いて帰る事に。 トメのバッグのメッシュの部分にスピーカを開いてはめ込み、ここでもmumのgreen grass of tunnelを流す。 両側をアイスランドすすき(?)に囲まれ、小さな家が所々ポツポツとある、これぞ”おでの中でアイスランド”の風景の中、アンナのウィスパーボイスを耳に纏い、長い一本道を両手を伸ばしてゆっくり歩く。 おで 「ヤバふぉす・・・」 トメ 「同じく・・・幸せ過ぎるふぉす」 おで 「同じく・・・帰りの飛行機で、おで死ぬかもしれない。」 トメ 「同じく・・・・・・あうあうあぁ」 おで 「同じく・・・・あうあぁ」 もうどうしようもない。幸せすぎる。 こんなにまで心は躍るものなのか。「あぁ」としか言えない。 あぁ・・・・・あぁ・・・・・あうあうあぁ・・・・・・・・。 端から見たら、20歳を超える東洋人男性二人が両手広げてアウアウいいながら歩いてるんだから、ひどいなんてもんじゃない。 でもそこに端から見る人が誰もいないのがアイスランド。 素晴らし過ぎたひと時。 ↑途中にあったお化けの守る家。ブルータスか何かにも乗ってたっけ。 その隣のブランコ↑ そんな幸せを感じていたもんだから3kmなんて一瞬。 Garðurに着いて、そっからヒッチハイクでアイスランドの人々のやさしさに触れつつホステルに戻る。 残り物のパスタで豪華な食事をとった後、次来れるのはいつかななんて話をして悲しくなる。 最後はお外で夜空を見ながらスープ片手に一服。アイスランドを体で感じる。 そして翌朝、空港に向かいロンドンで一日遊んで帰国したとさ。 ************************************************************** もうこの旅で学んだ事とかあり過ぎて書けません。 とにかく、青春だった。そして素敵だった。すばらしかった。 言葉が追いつかない感動ばかりだった。 アイスランド。素晴らしい国です。是非一度は足をお運びを。 そしたら、自分なりに必ず何か感じるでしょう。 そして何よりトメよ、本当に本当にありがとう。 チミと出会わなければ実際にアイスランドに行くこともなかっただろうに。 色々行き届かない所とかもあったけどこれからもどうぞよろしく。 (なんか奥さんに対する言葉みたいな笑) そして また、あの地で会おう!!!! Takk!!!!!!!!!!!!! 別冊氷国 - 完 - |
by d0pey
| 2005-12-20 18:49
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